Uber 型労働に対抗できるのかーCoopcycle

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Uber 型労働とは、プラットフォームを利用した業務委託による労働です。

ここ最近、協同組合の枠組みで、このUber 型労働に対抗する動きがみられます。

以前も記事で取り上げた以下の記事が、まさにそれについてです。

Platform資本主義 vs Platform協同組合主義—本当のシェア

 

Uber型労働の問題点?

 

業務委託による労働基準法の無視は、少し前から騒ぎになっています。

DIAMOND online     ブラック企業が労災逃れで悪用「業務委託契約」の理不尽

業務委託というのは、本来は会社が別の会社に仕事を発注するような場合の契約であり、会社が人を雇う労働契約とは全く別モノなのです。それが、会社が責任逃れや賃金カットのために提案するようになり、悪事千里を走ると言いますが、業務委託切り替えといえば、「ああ、あれね」となるようになりました。

実例として、今で言うUber EatsポジションのTake eat easy社が倒産した際、バイカーは失業保険や解雇手当を求めてが訴訟しましたが、訴求を却下されました。

消費者も労働者

消費者に便利なサービスであればあるほど、筆者個人は大いに嬉しいです。労働者に優しくないことと便利であることは特に矛盾する問題では、本質的にありません。

しかし、やはり消費者も労働者なのです。賃金を稼ぎ、そして、消費する。この循環システムを経済と呼んだりします。なので、出来る限り、消費者目線で使い勝手の良い便利さと、労働者目線で働きやすく保障がしっかりしている安心感を追い求めた方がよろしいのではないでしょうか?

本日紹介するのは、これだ!

労働者の労働法以外でも保護される社会制度、消費者参加型の販売など、模索する価値のあるシステムは、歴史上に散見しています。

フランスで立ち上げられつつある新しいバイカー向 けプラットフォーム「Coopcycle(自転車コープ)」など、現実でも新たな取り組みは、多くあります。

日本でも労働者協同組合など、新たな取り組みが存在しています。最近では、法制化運動が活発なようです。

 

プラットフォーム型協同組合 の台頭

プラットフォーム型協同組合とは、ギグエコノミー(オ ンデマンド・エコノミーとも呼ばれ、非標準的雇用が多い労働環境)の中で働く人々が、 技術の変化に対応することを目的として、共同で主体となり、民主的な方法で管理する デジタル・プラットフォーム。

技術革新により、多くの雇用喪失などを見越し、協同組合側も声明を出しています。生産手段を当事者たちによる共有化が協同組合の醍醐味になりますが、四次産業革命レベルの技術革新でどれほどの対応力を持つのか気になるところです。

Uber型労働と真逆の協同組合

透明性、責任、説明責任、意思決定への参加、メンバーのニーズへの対応、 法規範の尊重といった優れたガバナンスの特性も協同組合の特徴です。

 

プラットフォームエコノミーをビジネスチャンスと見なす人々がいる一方で、非標準的な雇 用形態の、規制されていない市場が生まれ、雇用関係が次第に悪化し、自営業が増加し、その 結果、雇用が不安定化し、労働条件が悪化し、社会的保護を受ける権利が制限されることを示 す証拠も増えてきています(ILO、2016a)。プラットフォームエコノミーにおいて雇用関係が 次第に悪化することへの対応策の一つが、協同組合を設立することにより、労働者の発言権を 強め、代表者による議論への参加を強化することです。

ILO100周年記念イニシアチブ 「仕事の未来」

 

協同組合なら業務委託という形式で労働者性を誤魔化することはしません。失業から社会保障まで、協同組合の方がしっかりしていると言えるでしょう。

しかしながら、一つだけ協同組合が負けているところがあります。

協同組合にクリエイティビティーあるのか?

AmazonやUberは、良くも悪くもベンチャーです。開拓し、開発し、新たなサービスを提供します。面白いと思うものを考えるクリエイティビティーがあると言えるでしょう。

残念ながら、筆者の知る限り、協同組合がそういう試みを行なっているのを知りません。優しそうなおじさんとおばちゃんが、牧歌的雰囲気の下に労働しているくらいしか想像できない。←完全に偏見

社会に挑戦するような、先鋭的な技術者、アーティスト、研究者は、そういうところには居付かない。そういった問題点をどのように克服するのかが気になります。これは越えないといけない問題点です。なぜなら、その先鋭的人材の誰かが、本当に社会を変えてしまうのですから。

 

参考資料

連載 フィールド・アイ Field Eye ボルドーから─③

ILO100周年記念イニシアチブ 「仕事の未来」

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