ODYSSEYが独自トークンを配布——「未来のシェアリングエコノミー」構築へ

投稿日:2019年1月12日 更新日:

徐々に明らかになるODYSSEYの壮大な計画

 

新トークンの発行・エアドロップを発表

日本時間の5月13日夜、仮想通貨のOcoin(通貨単位:OCN)を発行するODYSSEY(オデッセイ)が、独自トークンのエアドロップ(配布)を11月に実施することを発表した。ODYSSEYはすでにOcoinをシェアサイクリングのoBikeへ実装する作業を進めている。今回新たにエアドロップされる独自トークンの名称はOCPay(通貨単位:OCP)。OCPayは、ODYSSEYが独自に構成するオデッセイ・エコシステムで利用できるとされている。このエアドロップは、OCN保有者を対象に行われるが、配布の比率は1対1。10,000 OCNを保持しているユーザーは、10,000 OCPを受け取ることになる。

 

暴落したOCN、プロジェクトの真意は?

この発表を受けて、早期のエアドロップを期待していたホルダー達は、一斉にOcoinを売却。この2週間ほど価格上昇を続けてきたOcoinは、この発表後に30%以上の暴落を記録した。この反応を受け、エアドロップの実施時期は当初の半年後から、「数週間以内」に変更された。

しかし、仮想通貨市場における価格変動以上に大切なのは、ODYSSEYが何を目指しているかという点だ。当コラムでも度々取り上げてきた通り、ODYSSEYが目指すのは、「未来のシェアリングエコノミー」。今回は、徐々に明らかになってきたこの構想の全体像に迫る。

未来のシェアリングエコノミー

既存のシェアリングエコノミーを批判してきたODYSSEY

『ofo』が日本上陸。 -シェアサイクルの現在と未来-」で詳細に述べた通り、ODYSSEYが目指すのは、既存の中央集権型シェアリングエコノミーに対抗する、非中央集権型のシェアリングエコノミーだ。シェアリングエコノミーの拡張と共に新たな中央集権システムを作り出したUberやAirbnbは、今や経済界の「巨人」となった。ユーザーのプライバシーは侵害され、取引の記録は不透明なままだとODYSSEYは主張している。スマートコントラクト、ブロックチェーン、AIを利用することで中央集権的な管理システムを不要にし、シェアリングエコノミーを本来あるべき姿に変えようというのだ。それが、ODYSSEYが指す「未来のシェアリグエコノミー」の正体なのだ。

 

エンターテイメントコンテンツ業界の革命児・TRONとも連携

ODYSSEYの立ち上げ当初、oBikeへの実装が決まっていたOcoinは、エンターテイメントコンテンツの非中央集権化プロットフォーム構築を目指すTRONのネットワーク上で稼働すると発表されていた。一方で、TRONのトークン(TRX)自体がイーサリアムネットワーク上で稼働している為、この構想については一部疑問視するユーザーの声も上がっていた。その後、TRONが5月31日に予定されているメインネットの公開に合わせて、全てのTRXを独自のネットワークへ移行をさせることを表明。これでTRONは、「トークン」から独自のブロックチェーン技術を基盤にもつ「仮想通貨」に生まれ変わることになる。

しかし、ODYSSEYがこのネットワーク上で稼働するのかと思いきや、ODYSSEYが表明しているのは、TRONと同じく独自のブロックチェーン・ネットワークを作り出すということなのだ。TRON創業者のJustin SunとODYSSEY創業者のYi Shiによるライブストリーム配信も行われるなど、友好な関係が続く両者。4月12日には、TRONが主催するスーパー・リプレゼンテイティブ(SR)レースにODYSSEYが出馬することも表明。SRに選出されれば、マイニングや会計といった基本的な業務を監査し、TRONコミュニティの管理・運営において重要な役割を担うことになる。

「未来のシェアリングエコノミー」の具体像

それでも、ODYSSEYは独自のエコシステム構築へ舵を切る。そして今回エアドロップが発表されたOCPayは、ODYSSEYのブロックチェーン・ネットワーク内のGas(送金手数料のようなもの)等に利用できる。ODYSSEYは独自の経済システムを構想しており、イーサリアムやQTUMのようなプラットフォーム型の仮想通貨が持つブロックチェーン・ネットワークと肩を並べようというのだ。

ODYSSEYエコシステムの構図

ODYSSEYの構想では、TRONネットワークもこれらのネットワークと同等に扱われている。ODYSSEYが目指す「未来のシェアリングエコノミー」のあるべき姿だということなのだろう。エンターテイメントコンテンツを扱うTRONと、oBikeのような実社会のプロダクトを扱うODYSSEYが、ブロックチェーン・ネットワークの双璧をなす存在となる日が来るのだろうか。今後もこのプロジェクトの進展を追っていく。

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